こんにちは。
今日は、私がドラッグストアの店頭で見かけて「伝える力がすごいなぁ」と思った事例を紹介します。
それは何かと言うと、漢方薬のパッケージです!
ドラッグストアで、初めてこのパッケージを見た時に、「これは漢方薬業界の革命といえる大きな変化だ!と、興奮しました。
こちらがその漢方薬のパッケージ写真です。
それまで、漢方薬のパッケージは、漢字がいくつも並んでいて、商品名だけでは何に効くのか素人にはわからないものでした。
そもそも漢方薬って、ドラッグストアで買うものではなく、漢方薬局でお店の方に相談しながら購入するものだった記憶があります。または事前にネットで情報を仕入れて、自分の症状にあった商品名を確認しておくとか、知識のある方に勧められて名前を知ってから買う。それがユーザーの購入動線でした。少なくとも、私にとっては。
漢方薬のサイトを見ると症状や悩み事から商品を検索することができます。なのに、店頭に並んでいる商品は、パッケージに大きく書かれているのは商品名だけだったんですよね。店頭では、自分の体調に合わせて商品を手に取れなかったのです。
そこが漢方薬と一般の薬…風邪薬や胃腸薬との大きな違いでした。
そんな状況を、クラシエのパッケージが変えました!
実は、私がこのクラシエのパッケージに気づいたのは2016年6月のことです。この時、隣に並んでいたツムラのパッケージは写真のように、従来通りの商品名が前面に出たものでした。
この2つが並んでいたら、どちらがユーザーにとって「今の自分に必要なものなのか?」わかりやすいか明らかですよね。クラシエのパッケージは本当に斬新でした。
ちなみに漢方薬業界では、ツムラが圧倒的なシェアをとっています。公式サイトにも「ツムラの医療用漢方製剤は、市場の80%以上」と記載されています。そんなツムラが一強の業界で、競合他社が業界常識を塗り替えるパッケージデザインを投入したんです。
私が「面白い!」と思ったのはここからです。
先ほども書いたように私がクラシエのパッケージの変更に気づいたのは、2016年でした
2017年5月、同じドラッグストアに行ったとき、ツムラのパッケージも変わっていたのです!
すぐに紙パッケージを刷新することはできなかったようで、従来のパッケージにプラスチック製のカバーをかけていました。
業界ナンバーワンを誇るツムラにとって、クラシエの新パッケージは見過ごせないものだったのでしょう。
そして2020年6月現在、両メーカーのパッケージは症状・悩み事を前面に出したデザインになっています!
パッケージのデザイン、伝え方ひとつでユーザーに対する訴求力が変わる。ユーザーの行動が変わる。そうした流れを感じ事例です。